11月3日・写真塾東京写真展巡り

今回は急なキャンセルがあったので、3人の参加で行ってきましたが、充実していました。(撮影はコンデジのIXY910isです)
観た展覧会は、以下のとおりです。
「モノクロームの叙情 マイケル・ケンナ写真展」西武渋谷店
「特別展・輝ける金と銀 ー琳派から加山又造までー」山種美術館
「遠野物語 森山大道」JCIIフォトサロン
「土門拳・二つの視点(第一部こどもたち)富士フイルム写真歴史博物館
「終わりなき旅 マイケル・ケンナ」gallery ART UNLIMITED

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西武渋谷店のマイケル・ケンナ展は点数も多く、また、ケンナさんの北海道撮影中のドキュメンタリーの動画を上映していました。動画は思わず3回も観てしまいました。

動画の中で印象に残ったケンナさんの言葉・・・、

●「私の作品の要素は、風景の中にある記憶や物語や雰囲気だ。だから私は、どこかに手が加えられた環境を探す。人が大地に何らかの影響を与えてきた場所。」
●「ある意味で、私は自分の視点や感性や連想を風景にかぶせる。」
●「私が撮りたいのは、ある意味で飼いならされた風景だ。性格のある1本の木や、何かの形を連想させる杭などを探す。」
●「防雪柵が楽譜に見えることもある。」

「風景の中には言葉があるんじゃないか。私にも、誰にも理解できないけれど。」

●「抽象的になったね。どんどん単純になった。何百本もの杭が最後は3本になった。」
●「撮り方はいろいろある。私は1本の木に1〜2時間かける。同じ写真を何度も撮るのではなく、さまざまなアングル、構成、レンズ、露光を試す。」
●「吹雪の最中に露光時間を思い切って絞ってみると、写真いっぱいに広がる小さな点として雪が見える。素晴らしい効果だ。反対に、とても長く露光すると、雪は霧のような幕になる。どちらかと言えば、長く露光するほうが多い。水など動く対象を撮るときもたいていそうする。」

「眼に見えない何かを作るのが好きだ。」

●「写真には予測やコントロールできない部分があるからいい。撮影中も何が起こるかわかっていない。」
●「現像する時はクリスマスプレゼントを開けるような気分だ。」
●「周りを歩いてみるよ。挨拶はまだだ。」
●「屈斜路湖の畔に特別な木がある。最初に出会ったのは、たしか・・・2002年1月だった。10回以上訪ねている。釧路に来るたび、四季折々に。初めて撮影した頃は、盆栽のような感じだった。むき出しで縮尺率不明で、すばらしく日本的だった。会うたびに枝が朽ち落ちて、完全に姿を変えた。今では、ほとんど腰の曲がった老婆のように見える。そんな姿で湖に突き出している。」

「私は肖像写真家として木に語りかけ、撮影する。」

●「パパラッチではないよ。彼らは対象を追いかけ回すだけだ。相手に対してフェアじゃないだろう。」

「相手が人間でも木でも同じだ。会えば会うほど親しくなれる。相手を知れば知るほど、関係は複雑に深くなってくる。」

●「着いたときは遅すぎたと思った。すでに陽が昇って、雲もなく・・・、しかし、見事な展開だ。霧が出てすべてを覆い、遠景がぼんやりかすんだ。木が威厳に満ちていた。本来の姿だ。素晴らしい朝だ。」
●「老犬だから、もう芸を変えたくない。デジタルの時代になってから、何でも簡単にできるようになった。私は風景の中に、単純な要素を探す。コンピュータを使えば、簡単に創れるだろう。しかし、北海道にやって来て、何日も、何週間もここで過ごすことが癒やしになる。とらえどころのない風景を求めてさまよい歩くのが好きだ。私が求めるのは、一種の不完全さだ。コンピュータなら完璧にできる。でも私は、ある瞬間にしか得られない複製不能な何かを探す。」

「写真家の仕事は壁の飾りをつくることではない。発見の旅だ。何かを探し、発見し、経験する。理想的な人生だろう。」

「激しい吹雪の最中に身を置き、雲の裏から太陽が現れて、光が射す。それを待つのは特別な体験だ。太陽が出ないこともある。でも、雪靴をはいて2〜3時間も歩く。やがて天候が変わり、何かが見えたり見えなかったりする。すべてが必要だ。そんな風に生きてみたい。単に写真を生産するのとは違う。それがすべてではない。」

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昼は百貨店でガレットを食べました。選んだ理由は、山梨では食べられない・・・(^_^;)、ので。

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山種美術館の展覧会は、展示方法がすばらしく、とても勉強になりました。
画家たちが、表現するためにどのような意図で金や銀という素材を選択し、制作に際してはどういった工夫を施しているかを、作品中に用いられた様々な技法を再現するサンプルを制作し横に展示し、画家たちの試みを分かりやすく解説してありました。

表面的な装飾に眼がいってしまいがちな、琳派というものの本質を分かりやすく感じさせてもらえる展覧会でした。

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2つ目のケンナさんの会場入口でばったりお会いしましたが、サイン会を終わったばかりで退室されたところでしたので会釈のご挨拶だけさせていただきました。

マイケル・ケンナさんを初めて知ったのは、1987年夏にギャラリーMINで開催されたポートフォリオ展に、私も20枚組ポートフォリオ「太素杳冥」を出品し、ケンナさんも10枚組ポートフォリオ「RATCLIFF POWER STATION」を出品していて、その時プリントクォリティの高さに注目しました。
同年10月には、同じギャラリーMINで「マイケル・ケンナの作品:1976−1987」という展覧会があり、上記の写真は、その時のカタログといただいたサインです。
その後、1990年にも、ギャラリーMINで展覧会がありましたが、あれから27年間ずっと変わらぬ姿勢で撮影と制作を続けていらっしゃることに頭が下がります。

東京を出る前に食事をしながら、今日観た展覧会や写真についてかなり長時間皆で語り合いましたが、こういう時間は、通常の写真教室では持てない時間なので貴重でした。
こういう場を地元の空き店舗を利用して持てないかと、最近考えています。


(おまけ)
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ちょっと懐かしくなって、ポートフォリオ展の時の資料を観てみました。
右の記念写真は、なんと8x10のカメラで撮影しています。
写っているのは、MINさんの長男さんと、女房、息子(ぶれてます)、乳母車に乗っている娘です。
娘が今年28歳となり、この時の女房と同じ歳になったということに驚いています。
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Author:holmeswan
写真家小嶋三樹のブログです。
山梨県南巨摩郡富士川町で写真塾と写真教室をやっています。

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