2016.04.21 カメラとレンズのフルメンテナンス
先週木曜夕方、大阪にあるPDA GALLOP(プロ専門・キヤノンカメラレンズメンテナンス会社)にカメラとレンズのフルメンテナンスをお願いしましたが、昨日完了した機材が送られてきました。



フルメンテナンスは、一昨年、去年、そして今回で3回目になります。


友人のプロカメラマンの菅野さんと一緒にお訪ねしましたが、機材受付の前に移転後のオフィスを案内していただきました。移転前の何倍もすごくなっていてびっくりしました。

この後のご予定のあった社長の山下さんが時間を目一杯割いてくださりいろいろとお話をさせていただきましたが、これがなかなか楽しい時間です。

機材をお預けする時に、EF16-35mmF2.8のレンズの描写、解像感が前回のメンテナンス後の状態から少し落ちたような気がするということだけお伝えして、後はお任せしました。
翌日には修理の担当者の方から機材の状況の説明と見積りがメールされてきましたが、気になっていたレンズについては、以下の説明でした。
②EF16-35/2.8L2
【前回履歴】2015年 2月 メンテナンス
2014年 3月 メンテナンス
.
<光学精度>
【光軸】ワイド側 「OK」 テレ側「小ズレ」
.
※「光軸」とはレンズ内に配列されているレンズの一部が正しい位置からズレる事によってズレ(収差)が発生する現象の事をいいます。
光軸がズレますと、ピントがジャストピントでも描写が甘くなり、逆光時にはフレア、ゴーストの発生、又は色収差という「色被り」の原因になる場合もあります。
分解の上、レンズ位置を調整して改善致します。
.
【片ボケ】ワイド側 「小ズレ」 テレ側「中ズレ」
.
※ 片ボケとはピント合焦面が左右や上下などでアンバランスになっている状態をいいます。集合写真などで中央でピントを合わせた際に同列の右端だけピントが合っていない、解像していないなどが片ボケです。こちらも光軸同様レンズ位置、又は部品交換にて調整、改善させます。
※ 光軸・片ボケの光学精度は「小・中・大」で度合いを表しております。「小」はメーカーでは合格レベルですが、弊社では改善の余地ありと判断しております。「中」はメーカー規格外のレベルとなります。
【現状】特にテレ側の片ボケに規格外ズレあり。
動作異常なし。
.
【処置】光学精度調整。必要なら1群移動筒コロの交換。メンテナンス一式、ピントマッチング調整。
.
【総評】ご指摘頂きました解像力の低下が特にテレ側に見られました。
このレンズは通常であるならテレもワイドも片ボケが発生すると両方共が同じように片ボケになるのですが、テレ側に強い片ボケが発生しているので、内部のコロが変形、または破損している可能性がございます。
その際考えられますのが前レンズを前後に動かす「移動筒」という部品の樹脂製のコロですが、簡易的に分解致しました所この筒に若干ガタつきがあるのがわかりました。
変形か破損か、至った経緯がハッキリしませんが、1群移動筒の偏心コロを交換し光学的な精度を元の状態に戻す処置を致します。
毎度の事ですが、詳しく的確な状況説明と処置についての説明がされていますね。
完了品と一緒に送られてきた手書きのカルテでは、特に問題の無かった24-105mmのレンズで、ズームの自重落ちの徴候が見られたので調整しておいたと書かれていました。その他のレンズやカメラは問題が無かったという事で、フルメンテナンス、各部点検のうえピントマッチングをしたということです。



これで安心して、撮影に集中できます。
PDA GALLOPの山下さん、修理を担当して下さった古橋さん、スタッフの皆様、有難うございました。
また来年もよろしくお願い致します。



フルメンテナンスは、一昨年、去年、そして今回で3回目になります。


友人のプロカメラマンの菅野さんと一緒にお訪ねしましたが、機材受付の前に移転後のオフィスを案内していただきました。移転前の何倍もすごくなっていてびっくりしました。

この後のご予定のあった社長の山下さんが時間を目一杯割いてくださりいろいろとお話をさせていただきましたが、これがなかなか楽しい時間です。

機材をお預けする時に、EF16-35mmF2.8のレンズの描写、解像感が前回のメンテナンス後の状態から少し落ちたような気がするということだけお伝えして、後はお任せしました。
翌日には修理の担当者の方から機材の状況の説明と見積りがメールされてきましたが、気になっていたレンズについては、以下の説明でした。
②EF16-35/2.8L2
【前回履歴】2015年 2月 メンテナンス
2014年 3月 メンテナンス
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<光学精度>
【光軸】ワイド側 「OK」 テレ側「小ズレ」
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※「光軸」とはレンズ内に配列されているレンズの一部が正しい位置からズレる事によってズレ(収差)が発生する現象の事をいいます。
光軸がズレますと、ピントがジャストピントでも描写が甘くなり、逆光時にはフレア、ゴーストの発生、又は色収差という「色被り」の原因になる場合もあります。
分解の上、レンズ位置を調整して改善致します。
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【片ボケ】ワイド側 「小ズレ」 テレ側「中ズレ」
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※ 片ボケとはピント合焦面が左右や上下などでアンバランスになっている状態をいいます。集合写真などで中央でピントを合わせた際に同列の右端だけピントが合っていない、解像していないなどが片ボケです。こちらも光軸同様レンズ位置、又は部品交換にて調整、改善させます。
※ 光軸・片ボケの光学精度は「小・中・大」で度合いを表しております。「小」はメーカーでは合格レベルですが、弊社では改善の余地ありと判断しております。「中」はメーカー規格外のレベルとなります。
【現状】特にテレ側の片ボケに規格外ズレあり。
動作異常なし。
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【処置】光学精度調整。必要なら1群移動筒コロの交換。メンテナンス一式、ピントマッチング調整。
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【総評】ご指摘頂きました解像力の低下が特にテレ側に見られました。
このレンズは通常であるならテレもワイドも片ボケが発生すると両方共が同じように片ボケになるのですが、テレ側に強い片ボケが発生しているので、内部のコロが変形、または破損している可能性がございます。
その際考えられますのが前レンズを前後に動かす「移動筒」という部品の樹脂製のコロですが、簡易的に分解致しました所この筒に若干ガタつきがあるのがわかりました。
変形か破損か、至った経緯がハッキリしませんが、1群移動筒の偏心コロを交換し光学的な精度を元の状態に戻す処置を致します。
毎度の事ですが、詳しく的確な状況説明と処置についての説明がされていますね。
完了品と一緒に送られてきた手書きのカルテでは、特に問題の無かった24-105mmのレンズで、ズームの自重落ちの徴候が見られたので調整しておいたと書かれていました。その他のレンズやカメラは問題が無かったという事で、フルメンテナンス、各部点検のうえピントマッチングをしたということです。



これで安心して、撮影に集中できます。
PDA GALLOPの山下さん、修理を担当して下さった古橋さん、スタッフの皆様、有難うございました。
また来年もよろしくお願い致します。
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